| 昭和8年(1933年)、言語・思想の弾圧の嵐がプロレタリア
 文学運動に向けられた。作家小林多喜二は、その犠牲となった。
 “ほれっ!多喜二!もう一度立って見せねか!”と息子に
 頬すり寄せて叫んだ母、セキ。明治の初め東北に生まれ、
 13歳にして嫁ぎ、夫に先立たれながらも5人の子どもを育て、
 多喜二を心から信じて温かく見守りつづけた母、小林セキの
 生涯を描いた三浦綾子の代表作「母」を、河東けいが渾身の
 語りで舞台に描き出します。
 河東けいさんの青春時代は戦時下だった。「自由なんてなかった時代。信じていたものがすべて敗戦で
 ひっくり返った。繰り返してはいけないという思いが、私の演劇
 活動や「母」の舞台の根底にある」と語る。
 今の時代だからこそ多くの人に観、聴いてもらいたい。
 
 日時:2019年4月13日(土)15:00〜16:30(開場14:30)
 会場:神戸YWCA会館5階チャペル
 定員:60人
 チケット:前売2,000円(当日2,500円)
 障がい者・高校生以下1,000円
 主催:神戸芝居カーニバル実行委員会
 共催:神戸YWCA平和活動部
 チケット予約・お問い合わせ:
 090-1914-4907(神戸芝居カーニバル実行委員会)
 078-231-6201(神戸YWCA)
 
 【河東けいプロフィール】
 1952年より大阪において演劇活動に入り、関西芸術座の
 創立メンバーとして現在に至る。舞台、テレビ、ラジオ、映画、
 朗読など多方面で活躍。特にギブソン作「奇跡の人」では、
 教師アニー・サリバンを演じて600回以上の上演。
 演出家としても、サルトル、ふじたあさや、山崎正和など
 国内外の戯曲に取り組む。1993年、ひとり芝居「母」を初演。
 韓国、中国をはじめ各地の公演で高い評価を受け、自身
 ライフワークとする。1958年、大阪日日新聞新劇女優演技賞を
 はじめ数々の賞を受賞される。1993年、一人芝居「母」で
 大阪府民劇場奨励賞。2003年、大阪市文化功労賞(市民表彰)。
 2004年、神戸市文化活動功労賞。2008年、文化庁芸術テレビ
 部門大賞受賞作品・ヒューマンドキュメンタリー「いのちの記憶
 小林多喜二・29年の人生」(北海道放送制作)の中心として、
 多喜二の母を演じる。2013年、大阪新劇フェスティバル
 40周年記念特別功労賞。2015年、神戸アートアワーズ大賞受賞。
 原作:三浦綾子 脚本・演出:ふじたあさや
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