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    アドボカシー

    2019年8月9日

    日本政府の韓国への対応に関する抗議声明

    内閣総理大臣 安倍晋三 様
    外務大臣 河野太郎 様

    抗議声明

    日本政府は7月2日、貿易管理上の優遇措置を受けられる「ホワイト国」のリストから、韓国を除外する政令改正を閣議決定しました。これによって、日韓両国の危機的状況は決定的となりました。日本政府は否定していますが、この問題の背景には、アジア・太平洋戦争中の日本企業による韓国人徴用工問題があり、その「報復的措 置」としてこのような形をとったことは明白です。

    アジア・太平洋戦争時をはじめとして、日本が韓国を含む東アジア諸国を侵略、人々の人権を侵害し、多くのかけがえのない生命を奪ってきたことを日本政府は深く顧みなければなりません。そして今、歴史を省みることなく隣国の人々の人権を踏みにじり、軍事基地の拡大と経済制裁によって、隣国を威嚇することが、平和をつくり出す道にはつながらないことを、日本政府は気づかなければなりません。 私たち日本YWCAは、日本政府に対し、真の平和をつくり出すために、真摯な態度で過去の歴史の過ちを認め て謝罪し、対話による外交を行うように求めます。

    2019年は、日韓両国に歴史的な意味をもつ「三・一独立運動100周年」の年です。日本による植民地支配、その抑圧に立ち向かった韓国の人々の抵抗運動は、全世界の植民地支配下で苦しむ人々に、平和の実現と人権の回復への希望をもたらしたという重要な意味をもっています。その運動から 100年を経た今年、私たち日本YWCAと韓国YWCAの女性たちは、顔を合わせて語り合い、日本政府が歪曲してしまった歴史を正し、戦争を繰り返すことがないように東アジアの平和構築のために協力し合うことを誓いました。この8月には、韓国や中国YWCAの若い世代のメンバーを招き、広島にて日本の中高生たちと広島の原爆の被害と加害の史実を学ぶプログラ ムを実施します。2020年1月には日本から若いメンバーが韓国を訪問し、平和な社会をめざし、共通の課題について語り合うプログラムが開催されます。

    この日韓両国の関係の深刻化は、良心的な両国の市民の交流にも影響が出るほどとなりました。これまで、市民どうしが手をつなぎ、丁寧に誠実に積み重ねてきたものすべてが、覆されようとしています。

    日本政府の誤った対応は、日韓両国の関係をさらに危機的な局面へと陥らせることは明白です。この日本政府の動きとは反対に、多くの民間団体が負の歴史を顧みてそれを乗り越える日韓の草の根交流の努力を重ねてきました。日本政府は、これまでの政策の誤りに今こそ目を向け、対話による平和外交の努力をなすべきです。
    以上

    2019年8月6日

    日本YWCA
    会 長 藤谷佐斗子
    総幹事 尾﨑裕美子

    抗議声明(PDF)は日本YWCAのホームページでお読みいただけます。


    あいちトリエンナーレ 2019 の「平和の少女像」の展示の再開を要望します

    愛知県知事 大村秀章 様
    名古屋市市長 河村たかし 様

    8月3日、愛知県で開催中の国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」では、日本軍「慰安婦」を象徴する「平和の少女像」を含む「表現の不自由展・その後」の展示が中止となりました。大村秀章愛知県知事は記者会見にて、 「テロ予告や脅迫とも取れるようなメールが寄せられ、安全な運営が危惧される」と中止の理由を説明しましたが、 8月2日に芸術祭を視察した河村たかし名古屋市市長が、囲み取材で「どう考えても日本人の、国民の心を踏みにじるもの。いかんと思う」と発言し、「平和の少女像」の展示を即刻中止するよう大村秀章・愛知県知事に申し出ると発表したこと、同日、菅義偉官房長官が国の補助金交付について慎重に検討する考えを示したことも大きな要因であると考えます。

    国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」のコンセプトの説明文には、「近代以降、どこまでも開かれ、つながっていくことへの渇望がグローバリズムを発展させた。しかしその一方で、ひたすらに閉じて安心したいという反動が今日のナショナリズムの高まりを支えている。両者の衝突が分断を決定的なものにし、格差は拡大し続ける。」という一節が記されています。まさに、今回の「平和の少女像」という芸術作品の展示の中止は、「ひたすら閉じて安心したい」反動の行為であり、日本国憲法21条の表現の自由を侵害する行いです。

    また、「平和の少女像」の撤去を求めた河村市長の発言は、日本の植民地支配下で性奴隷とされた元「従軍慰安婦」女性の人権と尊厳を侵害する行為に他なりません。元「慰安婦」女性達は、日本政府からの公式な謝罪と賠償、次世代への継承を訴えてきました。「平和の少女像」は、「慰安婦」女性を覚え、戦時下での性暴力被害が決して繰り返されないことを願い、建てられました。このことから、河村市長の発言は、性暴力被害の無い社会の実現と女性の人権の尊重を否定する発言であり、失望せざるを得ません。

    私たち日本YWCAは、長年にわたり、日韓YWCAをはじめとする日本と韓国の女性たちの交流を深めてきまし た。その中で、韓国を含む、アジア・太平洋地域への侵略と植民地支配の歴史を見つめ直し、次世代へと続く顔と顔のみえる友好な関係作りの努力を重ねています。加害者としての責任を問うことなく、真実を覆い隠しては、真の平和はつくりだせません。真実の歴史に刻まれた女性や少女たちに起こった出来事を、芸術作品をとおして現代に生きる人びとや次世代に伝える芸術家たちの表現の力を、私たちは心から素晴らしいと思います。真実を表現する自由を、公的立場にある人たちが権力を行使して奪ってはならないのです。

    このような理由から、日本YWCAは、愛知県知事と名古屋市長に、「あいちトリエンナーレ2019」の「平和の少女像」の展示再開を要望いたします。

    以上

    2019年8月6日

    日本YWCA
    会長 藤谷佐斗子
    総幹事 尾﨑裕美子

    要望書(PDF)は日本YWCAのホームページでお読みいただけます。


    2018年12月14日

    辺野古海域への土砂投入に対する抗議声明文

    【辺野古海域への土砂投入に対する抗議声明文を提出しました】
     
    辺野古海域への土砂投入に抗議します

    内閣総理大臣 安倍晋三 様
    国土交通大臣 石井啓一 様
    防衛大臣 岩屋 毅 様

    岩屋毅防衛大臣は、12月3日に「辺野古海域への土砂投入を今月14日に予定している」と発表しました。
    辺野古新米軍基地建設に関しては、2度にわたる県知事選挙によって、沖縄の民意は「NO」を言いつづけて
    います。今回も、沖縄の市民たち、そしてこの事柄に責任を感じているヤマト(沖縄以外に住む者たち)の
    市民たちがずっと反対行動を続けています。私たち日本YWCAも、その中に加わり、反対の声を上げ続けて
    きました。

    私たち日本YWCAは、アジア・太平洋戦争において、戦争を止める力になり得なかった自らの責任を深く省み、
    「平和を作りだすもの」としての歩みを続けてきました。
    軍用基地はどのような国のものであっても、結局は「人を殺すため」「戦争をするため」に訓練されるところです。
    私たちは、どのような目的のためであっても、人を殺すことに加担することはできません。戦争をするための
    米軍基地は、戦争を放棄しているこの国には不必要です。
    米軍基地にいる兵士たちは「人を殺すため」に訓練された人々です。兵士たちは「人を差別する」ように教育
    されます。そうでなければ人を殺すことはできないからです。結果、「日本の人々を差別しても良い」と思い、
    支配と差別を繰り返します。この70年以上の間ずっと、沖縄の女性と少女たちは米軍兵による暴力
    (殺人、強姦、身体的・精神的・性的ハラスメントなど)を受け続けてきました。なぜ、女性や少女たちは
    このような目に遭わなければならないのでしょうか。
    米軍の訓練のために、沖縄の保育園の上を軍用機が飛んでいます。2017年12月には本来の訓練ルート
    ではないのに、なぜか毎日飛んでいた米軍用機から落ちた落下物によって、もう少しで大惨事になるところ
    でした。また、これまでにもたくさんの事故が起こり、人命が奪われ続け、住民の安全は脅かされています。

    辺野古の海は、本当に美しい海です。いのちを育む海です。ジュゴンやウミガメ、サンゴをはじめとする、
    多くの種類の動植物は、ここでしかいのちを得ていくことができません。土砂投入は、これらの生態系を完全に
    壊すことになります。私たち日本YWCAは、全てのいのちが大切にされ生かされることを願って活動を続けています。
    辺野古海域への土砂投入に強く抗議します。辺野古への新米軍基地建設を撤回してください。
    沖縄の人々や、私たち市民の声を聴いてください。
    以上を強く求めます。

    2018年12月10日

    公益財団法人日本YWCA
    会長  藤谷佐斗子
    総幹事 尾﨑裕美子

    抗議声明文(PDF)は日本YWCAのホームページでお読みいただけます。


    2018年8月7日

    東京医科大学の女子受験者への得点操作に抗議し、
    ジェンダー平等社会の形成を求める要望書
    (日本YWCA)

    【東京医科大学の女子受験者への得点操作に抗議し、ジェンダー平等社会の形成を求める要望書を出しました】

    2018年8月3日の新聞各紙の報道で、東京医科大学が、2018年2月の医学部医学科の入試で、受験者側に説明も
    ないまま女子受験者の点数を一律減点し、女子合格者を全体の3割前後に調整していたこと、同大学内部では
    その理由として「女性医師は結婚や出産で職場を離れたり、深夜勤務ができなくなったりする問題があり、
    これを避けるため」などとされていたことが明らかになりました。

    私たち日本YWCAは、このような女性や少女の人権を踏みにじる不当で不利益な行いに対して、強く抗議します。

    要望書(全文)は日本YWCAのホームページでお読みいただけます。


    2015年7月11日

    安全保障法制に反対する抗議声明

    私たち、日本YWCAに連なる神戸YWCAは、安全保障法案の廃案を求めるとともに、この法制定を推し進める安倍政権に対する強い抗議の意思をここに表明いたします。

    日本YWCAは先の戦争を阻止できず、戦争協力に追い込まれたことを反省することから、キリスト教の基盤に立ちかえり、二度と戦争することのないよう、平和のために努力することを誓って戦後の活動をスタートしました。
    大日本帝国憲法下の旧民法で女性の人権は制限されていましたが、現行憲法によって家族制度に縛られていた女性が解放されました。そのとき私たちがまず重要だと考えたことは、女性たちが「戦争のない平和な社会」を求めて声をあげ、行動することでした。
    1951年、当時の日本YWCAは、平塚らいてうさんをはじめとする多くの女性たちと共に、「講和問題に関する日本女性の希望要項」を表明しました。当時の日本YWCA会長は、「われわれは日本国憲法に定められた非武装、非交戦をあくまで守りぬく決意である」と機関紙に明記しています。
    日本YWCAは、個の尊厳を大切にし、国家権力の暴走を食い止める立憲主義に基づいた現行憲法を支持し、ことに武力とすべての戦争を放棄する日本国憲法9条の精神を誇りとしてきました。その精神こそ真の国際平和への指針であると確信して、戦後のYWCAは女性たちの平和への願いをつなげて活動を進めて参りました。2009年には「アジア・太平洋戦争の謝罪と未来に向けての決意表明文」を発表し、世界のYWCA、特にアジア・太平洋地域のYWCAと連携して、非暴力の平和構築活動を進めることを再確認しました。

    しかしながら、現政権は、憲法9条の精神から逸脱し、立憲主義をないがしろにして2014年7月1日に集団的自衛権行使容認の閣議決定をし、さらに2015年5月14日には、安全保障関連法案の閣議決定を強行しました。現在、これらの法案は国会で論議されていますが、もし成立すれば恒久平和主義を基盤としてきたこの国の姿は大きく変わることになります。目論まれている「自衛隊法」などの改定や「国際平和支援法」の新設などすべては、憲法9条が禁止する海外での武力行使に繋がるものです。
    2015年4月30日、安倍首相はこれらの法案を国会に提出する前に、米国議会で夏までの法制定を約束しました。これは著しい国会軽視です。また、国民の多くが憲法9条を変えることに反対している状況で、国民の意見を十分に聞くことなく、性急に法案を成立させようとすることは、国民主権の原理を大きく逸脱していますし、何よりも立憲主義の理念に反しています。

    世界のYWCAと連携し、非暴力の平和構築活動の道を真摯に歩んできた日本YWCAは、安倍政権によるこれら一連の憲法違反の行為に強く抗議し、安全保障法案の廃案を求めます。

    神戸YWCA
    会長   鶴崎祥子
    総幹事  寺内真子

    声明文をPDF版で読む


    2014年6月30日

    「集団的自衛権」行使容認の閣議決定に抗議する声明文を送りました

    神戸YWCAは「集団的自衛権」行使容認の閣議決定に抗議する以下の声明文を6月21日付で内閣総理大臣と、公明党党首に送りました。

    「集団的自衛権」行使容認の閣議決定に強く反対し抗議します

    私たちYWCAは、多くの人々を犠牲にした悲惨な先の戦争に十分反対の意を唱えられなかった反省から、戦後の活動をスタートしました。「平和憲法」に誇りを持ち、日本が二度と戦争への道を歩まないことを願って、特に東北アジアの人々と草の根の平和的交流を進めてまいりました。

    そうした中、集団的自衛権行使容認の閣議決定という暴挙は、決して許されるものではありません。

    まず、立憲主義の否定だと言わざるを得ません。そもそも憲法とは、私たち国民の基本的人権・自由を守るものであ り、権力者が横暴をしないように、権力者側を縛る鎖です。もし、現行の憲法の枠組みで安全保障政策を取り得ないというのであれば、まず主権者である国民に憲法改正の是非を問うべきであり、憲法改正が行われた後に、憲法に則って政策を行うべきです。

    各報道機関による世論調査では、概して「集団的自衛権行使容認」には反対意見が多く、現政権支持者も経済政策を重要視しているのであり、安全保障政策に賛同しているわけではありません。パブリックコメントや公聴会などで国民の意見を十分に聞かれたのでしょうか。

    集団的自衛権の本質は、自衛ではなく「他衛」です。たとえ「限定的」であれ戦闘に参加すれば、自衛官が死傷したり、他国の人々を殺傷したりするリスクを負います。現在の状況では、このことに関する国民に対する説明は全く不十分です。

    「日本の安全に重大な影響を与える場合」とは何か、「必要最小限度」という限定は可能なのか、またもし日本が戦闘に参加した場合、それが日本にどのような帰結をもたらすのか、報復として攻撃を受ける可能性も含めて広く論じられるべきです。このような重要な判断を、国民の意思を無視して閣議決定することは、平和主義だけでなく、基本的人権の尊重や国民主権という憲法の三原則を軽視することにもなります。

    首相の私的諮問会議である安保法制懇のメンバーには、ほとんど憲法の専門家が入っていません。2003年、大量破壊兵器が存在するという米国の虚偽情報を鵜呑みにし、米国のイラク戦争を支持したメンバーさえ含まれています。このような権力の過ちに歯止めをかけるためにも、多くの憲法学者や有識者の声に耳を傾けるべきです。

    戦後日本が獲得した「平和国家」のイメージは、外交上の大切な資産となり、非軍事の国際貢献は歓迎されてきました。また、近隣諸国との信頼関係の礎となり、紛争予防の役割も果たしてきました。日本がとるべき方針は、平和憲法を守ることで近隣諸国、特に東北アジア諸国との信頼関係を深め、武力によらない平和構築に力を注ぎ、平和国家のイメージを崩さないことだと確信しています。

    私たちは、集団的自衛権行使容認の閣議決定に、断固反対します。

    神戸YWCA
    会長 鶴崎祥子




    YWCA(ワイ・ダブリュー・シー・エー/Young Women's Christian Association)は、キリスト教を基盤に、世界中の女性が言語や文化の壁を越えて力を合わせ、女性の社会参画を進め、人権や健康や環境が守られる平和な世界を実現する国際NGOです。
    1855年英国で始まり、今では日本を含む125あまりの国と地域で、約2,500万人の女性たちが活動しています。