救援センターを終えるにあたって

 震災後、丸3年が経ちました。震災直後はじめた救援センターは、多くのボランティアの人達、そして何より全国からの励ましとご支援を頂き、今日まで活動を続けてまいりました。ボランティアの人達による働きが地域の人々に信頼され、「YWCA」の名が広く認められました。被災地にある神戸YWCAは、救援センターの働きを通して、少しでも被災者に課せられた課題を共に担いたいと願って活動を続けて来ました。そしてその中で見えてきた問題と取り組み、他団体とも協力しながら被災者と共に考えてくることができたと思います。
 震災直後から見ると、街並は見違えるようになり、あたかも復興したかのような印象を与えていますが、地道な活動を続ければ続ける程、困難な問題、大きな課題が見えて来ました。特に、当時から今日まで遠くよりボランティアに来て下さっている人達が、多くの課題に取り組み、運動へと導き、私共に得がたい学びを与えて下さいました。
 救援センターの活動を通して、地域で働く役割、又ニーズに合わせて果たす役割に気づかされました。こうした一つ一つの積み重ねにより、幅広い活動を展開し、具体的な活動の中で共感や共生を目指すことが大切ではないでしょうか。
 今年度で「救援センター」の名称での活動は、いったん区切りをつけます。救援センターの活動を通して、被災地という現場で出会う状況と人々との関わりこそが最も大切なことだと教えられました。そこでこの三年間の貴重な体験、経験の中から、何が出来るか、何をしなければならないかを整理・検討し、新たな歩みを進めたいと思います。
 次年度から、神戸YWCAとして福祉部の中に震災復興委員会を設置します。そして地域福祉の拠点となる為に社会のニーズに応えつつ、この活動が地域住民の主体性を重んじ、共に関わっていけるものになるよう、努力しなければならないと思います。特に人間優先の復興(居住権を視点におく)を目指すことと、住民主体の地域社会をつくることを目標に、地道な活動を続けることが出来ればと願っています。
 このように今まで続けてきた「救援センター」の活動を終えるわけにはいきません。名称は変わりますが、新しい体制でこれからも活動を続けて行きますので、今まで同様ご支援とご協力賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

1998年 3月     

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